日本流星研究会

流星・火球・隕石に関する最新情報
2007年






Last Updated : 2008/8/15

このページでは2007年1月〜12月の「流星・火球・隕石に関する最新情報」を扱っています。
(最新のニュースはこちら)
2007年 12月

ふたご座流星群は14日〜15日にかけて極大。活動レベルは例年並みの様子 (Dec. 24, 2007)
 月明かりもなく、日本時間で日本が極大となるここ数年でも好条件となったふたご座流星群は,14日〜15日にかけて極大を迎えました。日本流星研究会に寄せられた観測報告から,1時間あたりの平均流星数が約100個程度に達しました。(日本流星研究会・内山茂男氏による)。理想条件下での流星活動レベルを示すZHRの値も120程度となり,例年並みの出現が観測されています。
 観測された方は,日本流星研究会の速報報告フォーマットに沿って,日本流星研究会へお寄せ下さい。また,眼視観測報告として,是非眼視観測報告部門へもご報告をお願いいたします。


2007年ふたご座流星群の速報集計 (日本流星研究会・内山茂男氏による)

ふたご座流星群について
日本流星研究会速報報告フォーマット
 **多くの方から速報提供頂いております.ありがとうございます.



2007年 8月

ペルセウス座流星群 12日夜から13日未明にかけて,1時間あたり50個程度の出現.世界的には13日7時台(JST)付近が極大 (Aug. 18, 2007)
 ペルセウス座流星群の速報結果について,国内では,12日夜から13日未明にかけて極大を迎え,1夜の1時間あたり平均流星数は50個程度.13日明け方に向けて若干の増加はありますが,1時間毎の変化は大きくはありません.また,世界的には,国際流星機構(IMO)の速報(第一報)によると,日本時間で13日7時付近で極大となっています。従来の極大時刻より若干早めとなっています.日本では日の出後となってしまいましたが,13日5時(JST)〜13日10時(JST)にかけては比較的高い活動が見られています.

 速報ページには,日本流星研究会の結果と共に,国際流星機構の結果もあわせて掲載しました.

2007年ペルセウス座流星群の速報集計 (日本流星研究会・内山茂男氏による)
 **多くの方から速報提供頂いております.ありがとうございます.

ペルセウス座流星群 12日夜から13日未明にかけて,1時間あたり55個程度の出現 (Aug. 13, 2007)

 月明かりもなく好条件となったペルセウス座流星群は,11日夜から12日未明にかけての一晩において,日本流星研究会に寄せられた観測報告から,1時間あたりの平均流星数が約30個程度に達しました。(日本流星研究会・内山茂男氏による)。極大は12日夜から13日未明となりましたが,この一晩の1時間あたり平均流星数は,55個と,ほぼ例年並みの出現が観測されています。
 観測された方は,日本流星研究会の速報報告フォーマットに沿って,日本流星研究会へお寄せ下さい。また,眼視観測報告として,是非眼視観測報告部門へもご報告をお願いいたします。

2007年ペルセウス座流星群の速報集計 (日本流星研究会・内山茂男氏による)

ペルセウス座流星群について
日本流星研究会速報報告フォーマット

 この先5年間の展望は・・・
2008年のペルセウス座流星群は,極大時刻は日本時刻で13日20時と条件はよいのですが,月齢11と,満月少し前の月明かりがあります。夜明け前のわずかな時間が好条件となります。ちなみに,2009年は極大時刻は日本で予想されていますが,夜半以降月明かりがありますので,夜半前が勝負。2010年は三日月程度と月巡りもよく,13日8時が極大なので,13日夜明け前に条件良く観測できそうです。2011年はほぼ満月,2012年は今年とほぼ同じ条件です。そして2013年は,月齢も上弦前で夜半以降は月明かりなし,さらに極大時刻が13日3時と,最高条件となります。従って,今後5年間の好条件となる年は,2010年と2013年となりそうです。ただし,ペルセウス座流星群は,明るい流星の比率が大きく,多少の月明かりにも負けず出現が観測されると思います。また,極大も前後1日は楽しめると思いますので,極大時刻が仮に昼間だとしてもまずまずの条件で楽しめるでしょう。
 (※この展望は今後の研究によって変更となる場合があります)

 次の主要流星群は 「10月22日未明極大の オリオン座流星群!」 ・・・月明かりもなく観測条件は最高

次の主要流星群は,10月22日に極大を迎える「オリオン座流星群」です。2006年に突発的に多くの流星が観測されています。
2007年は,極大が22日6時(日本時)と予想されており,さらに月明かりも上弦の月なので,夜半以降は月明かりもなく好条件です。22日の0時以降日出前までが最高条件となりますので,ペルセウス座流星群に引き続き,是非ご覧下さい。ただし,この頃は夜は冷えます。防寒対策は厳重に・・・。

オリオン座流星群について



「夏の夜・流れ星を数えよう」キャンペーンが国立天文台により実施されます (Aug. 08, 2007)

 8月12日夜から13日未明にかけて極大を迎えるペルセウス座流星群は,今年は月明かりもなく好条件で観測が可能です。そこで,国立天文台では,流れ星に親しむ機会を増やして欲しいとの思いより,「夏の夜・流れ星を数えよう」キャンペーンが実施されます。日本流星研究会においても,みなさまからの観測報告をお待ちしておりますので,ご覧になった際は,ご報告をお願いいたします。

「夏の夜・流れ星を数えよう」キャンペーン (国立天文台

ペルセウス座流星群について
日本流星研究会速報報告フォーマット



流星会議が終了。来年は長野県で開催されます (Aug. 08, 2007)

8月3日〜5日にかけて静岡県裾野市にて開催されていた,第48回流星会議は,研究発表や講演会,分科会など充実した時間を経て,無事閉会しました。電波観測やビデオ観測が急速に発展する中,流星観測・研究をいかにして今後広めていくか,収穫の多い会議の一方で,課題も多く,今後の流星界・太陽系天文学において,日本流星研究会がどのように貢献するか検討が必要というコメントもありました。
来年は,長野県で開催されます。交通の便も良く,関東・関西からでもアクセスが容易ですので,多くの方のご参加をお待ちしております。


日本流星研究会について(入会案内等)



2007年 1月


国際流星機構(IMO)による流星群カタログ変更について (2007年より採用) (Jan. 07, 2007)

 国際流星機構(IMO)では,近年の眼視観測結果,テレビ観測結果等より定期的(約5年毎)に流星群カタログを見直しています。2006年6月に発行された,国際流星機構の機関誌WGNにおいて R. Arlt氏及びJ.Rendtel氏が「A New Working List of meteor shower」として発表しました。
今回,一番大きな変更点は「Antihelion Source」(略号:ANT)という区分が定義されたことです。従来,日本でも「黄道群」と呼ばれているもので,輻射点が反太陽(Antihelion)方向の東12度〜15度にあり,ZHR(理想条件下における流星数)2.5,光度比(r)3.0程度とされています。この中に含まれる流星群は,これまで3月に極大とされていた「おとめ座流星群」をはじめとし,夏にみずがめ座δ流星群と同時期に活動する,みずがめ座δ北群,みずがめ座ι南群及び北群など,9種類の流星群がここにまとめられました。それに伴って,これらの流星群は主要流星群リストからは削除され,IMOが毎年発行するMeteor Shower Calendarには登場しません。今後は,区分としてAntihelion Sourceという流星群の区分が散在流星とは別に必要となります。 また,この他に5月のみずがめ座η流星群やペルセウス座流星群など7種類の流星群について活動期間や輻射点等の項目が変更され,9月ペルセウス座流星群やこじし座流星群など4種類の流星群区分が新設されています。


 そのような中,日本流星研究会では,2006年流星会議・眼視分科会において今後の方針について議論され,削除された流星群のこれまでの記録もあり,かつ,今後の性質の変化・流星数の変化から流星群の進化を議論・研究するためにも,日本流星研究会としては,"従来通り"の群判定を採用し「Antihelion Source」という流星群区分による集計は"行いません"。従って,従来通り,それぞれの流星群について群判定を行い,ご報告をお願いいたします。


表1:IMOによる流星群カレンダーの変更点
(※日本流星研究会では,Antihelion Sourceは採用しません(削除該当流星群も削除せず扱います)。従来通りの流星群判別でご報告願います)
【変更なし】
和名
学術名(略号)
しぶんぎ座流星群
ケンタウルス座α流星群
しし座δ流星群
じょうぎ座γ流星群
こと座流星群
とも座π流星群
みなみのうお座流星群
みずがめ座δ流星群
やぎ座α流星群
はくちょう座α流星群
ぎょしゃ座α流星群
ジャコビニ流星群
ふたご座ε流星群
オリオン座流星群
いっかくじゅう座α流星群
ほうおう座流星群
とも座流星群
いっかくじゅう座流星群
うみへび座σ流星群
ふたご座流星群
かみのけ座流星群
こぐま座流星群
Quadrantids (QUA)
α-Centaurids (ACE)
δ-Leonids (DLE)
γ-Normids (GNO)
Lyrids (LYR)
π-Puppids (PPU)
Piscis Austrinids (PAU)
δ-Aquarids (SDA)
α-Capricornids (CAP)
κ-Cygnids (KCG)
α-Aurigids (AUR)
Draconids (GIA)
ε-Geminids (EGE)
Orionids (ORI)
α-Monocerotids (AMO)
Dec Phoenicids (PHO)
Puppid/Velids (PUP)
Monocerotids (MON)
σ-Hydrids (HYD)
Geminids (GEM)
Coma Berenicids (COM)
Ursids (URS)
【変更】
和名
学術名(略号)
みずがめ座η流星群
6月うしかい座流星群
ペルセウス座流星群
ぎょしゃ座δ流星群
おうし座南流星群
おうし座北流星群
しし座流星群
η-Aquarids (ETA)
June Bootids (JBO)
Perseids (PER)
δ-Aurigids (DAU)
Southern Taurids (STA)
Northern Taurids (NTA)
Leonids (LEO)
(変更箇所)輻射点位置,光度比
(変更箇所)活動期間
(変更箇所)極大太陽黄経
(変更箇所)活動期間,極大太陽黄経,輻射点位置,ZHR
(変更箇所)輻射点位置
(変更箇所)輻射点位置
(変更箇所)活動期間,極大太陽黄経,ZHR

【削除】
和名
学術名(略号)
かに座δ流星群
おとめ座流星群
いて座流星群
ペガスス座流星群
7月ほうおう座流星群
みずがめ座ι(南群)流星群
みずがめ座ι(北群)流星群
みずがめ座δ(北群)流星群
うお座流星群
オリオン座χ流星群
δ-Cancrids (DCA)
Virginids (VIR)
Sagittarids (SAG)
Pegasids (JPE)
July Phoenicids (PHE)
South. ι-Aquarids (SIA)
North. ι-Aquarids (NIA)
North. δ-Aquarids (NDA)
Piscids (SPI)
χ-Orionids (XOR)
→ Antihelion Sourceへ
→ Antihelion Sourceへ
→ Antihelion Sourceへ


→ Antihelion Sourceへ
→ Antihelion Sourceへ
→ Antihelion Sourceへ
→ Antihelion Sourceへ
→ Antihelion Sourceへ

【新規採用】
和名
学術名(略号)
黄道群(? 和名未定)
こと座η流星群
9月ペルセウス座流星群
こじし座流星群
Antihelion Source (ANT)
ηLyrids (ELY)
September Perseids (SPE)
Leo Minorids (LMi)




しぶんぎ座流星群が1月4日未明に極大.流星電波観測から極大時刻は、4日8時〜9時に観測 (Jan. 06, 2007)
 2007年のしぶんぎ座流星群は,1月4日未明に極大を迎えました.4日未明の1時間あたり平均流星数は50個.理想条件下における流星数(ZHR)では150程度と,実際に見られた流星数は例年並みですが,月明かりがあったことを考慮し,ZHRの数字を見る限りでは,例年よりはとても活発な活動を捕らえることができました。これは,今年の極大時刻が日本で4日9時ということもあり,極大時刻の状況としては好条件でした.世界の結果がまだ公開されていませんが,世界の結果とをあわせたところで,しぶんぎ座流星群の活動が例年より活発だったかどうかは判断することになります。

 一方,天候に左右されない,流星電波観測では,ここ数年で観測条件は最高条件となりました。6日12時時点の速報では,極大時刻は4日8時台.ただし,流星電波観測特有の「天頂効果」と呼ばれる効果を考慮すると,極大時刻は,4日8時台〜9時台に迎えたと推定されています。(流星電波観測国際プロジェクトより)

しぶんぎ座流星群について
2007年しぶんぎ座流星群観測速報 (2007年1月6日現在)




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